人が食べる物を調理している際に愛犬が積極的に食べたがるものといえば、例えばシーチキンであったり牛肉や鶏肉であったりと、思い浮かぶものは「肉」や「魚」だなと思う方は多いのではないでしょうか。
犬専用の食べ物として、人工的に作られた物にも食いつく場合は多くあります。
世の中におけるほとんどの犬は、人間社会に属していると言っても過言ではないでしょう。飼い犬は言わずもがな、野良犬であっても人間が捨てたゴミ箱の中から食べ物を探したり、意図的に野良犬に食べ物を与える人も多いものです。
人間社会は、消費社会と化しています。身体に良い悪い・必要不要はさておき、どんどん消費させて売って消費させるという図式です。
ここで、冒頭の話に戻ります。犬たちが自然の中から欲しがる食べ物と、人工的に作られたもの(香料等含む)の違いを考えてみましょう。
消費社会の対象が「人間」だけではなく「ペット」にまで及んでいる事を前提に考えると、日々必要とする食べ物に「中毒性」を持たせる(犬の食いつきを良くする)ことでその商品が売れることは至極当然です。
犬の食いつきが良い食べ物には「本能から求める物」と「売る為に人工的な中毒性を意識して作られた物」の2種が存在します。
これをお読みいただいている愛犬家のみなさんが愛犬に与えている物の中に、「本能から求める物」以外の物質が多く含まれた商品はありますか?
犬は、人間よりはるかに小さい内臓で1日に必要な栄養と満腹感を得る必要があります。限られた食欲の中で、本当に身体に良いものを求めています。
人間も動物も同じように、必要な栄養素を摂るのが「食事」なのです。
現代人のように、嗜好品を追い求めれば犬も同じように生活習慣病を抱えてしまいます。栄養バランスと素材の質(農薬・抗生剤・遺伝子組み換えなどの問題の無い食材を使用した物)を考慮すると、本当に必要なフードはどのような物なのか、どのメーカーのドッグフードであればそれをクリアしているのかが分かります。
「愛犬が喜ぶ物だから与える」ではなく「愛犬が喜ぶ物(健康面においても)だから与える」という思考にシフトすると、人間のエゴから離れた育て方が可能となります。
安易に病気を発症させない為にも、愛犬の口にする物は飼い主の知恵と知識でしっかりと管理しましょう。