【ドッグフードの選び方】飼い主の選択で、飼い犬の未来が変わる

ドッグフード選びの前に必ず知っておきたい犬の基礎知識

犬の身体の作りを知り、
原材料を見て判断しよう。

犬の歯が意味するもの
まず1つ目が、犬の歯と顎の仕組みです。
みなさんご存じの通り、犬は尖った歯しか持ち合わせていません。実は、これは肉食動物特有の特徴です。そして、顎は縦に大きく開きますが、横に動かすことは出来ません。
これは「動物に食らいつき、肉を引き裂き丸呑みする」という犬本来の食べ物・食べ方の証明とも言えます。よって、犬は咀嚼をすることは出来ません。
唾液中の成分
2つ目は、唾液中にある消化酵素のアミラーゼの有無です。
アミラーゼは穀類に多く含まれる炭水化物の消化酵素です。肉食動物は穀類を主食としていないので、犬の唾液中にアミラーゼは存在しません。犬は、私たち人間と違い炭水化物の消化が苦手な動物なのです。
腸の長さでも分かる適食
3つ目は、消化器官の長さです。
犬の腸は非常に短く、シンプルな消化器官の作りになっています。それは肉の消化が穀類と比べて簡単だからです。そのため、消化に時間のかかる穀類は犬の体に負担をかけてしまいます。
祖先が食べていたものが犬にとって本当に必要な食べ物
4つ目はDNAです。
犬の祖先ハイイロオオカミと犬は、DNAが99%以上一致する紛れもない肉食動物です。
人間は、穀類を口に入れ平らな歯で消化しやすく咀嚼し、唾液と絡ませてアミラーゼで穀類の消化を助けます。その後、長い消化器官で時間をかけて体に取り入れます。
一方、犬は肉の消化に優れた体の仕組みを持ち、人間の4倍以上の動物性たんぱく質を必要とする動物です。犬が身体を作っていく上で、私たち人間が必要とする食材や栄養とは全く異なることがわかります。
ドッグフードの現状
世の中のペットフードはまだまだ人間目線であり、犬や猫の体の仕組みはほとんど考えられていません。

肉食動物に必要なのはタンパク質であり、炭水化物は不要です。
犬猫に最も必要な栄養は動物性のたんぱく質です。

犬にとっての炭水化物は、肥満と糖尿病の主な原因とされています。
植物性のたんぱく質では無く動物性のたんぱく質を多く含み、炭水化物が少ない食事が犬にとって必要な食事であると言えます。
犬には、人間の4倍にも及ぶ動物性たんぱく質が必要で、炭水化物は必要ないと言われています。
しかし、それだけではありません。

GI値」という言葉をご存知でしょうか?
GI値は、食べた食材の血糖値の上下幅を表す値です。数値が高いと血糖値の上下が激しく、逆に低いと血糖値の上下が穏やかであることを意味します。

タンパク質と炭水化物シーソーの関係
ドッグフードにおける炭水化物パーセンテージの計算方法は以下です。

100-(タンパク質+脂肪+繊維+灰分+水分)=炭水化物(%)

これで、フードに含まれる炭水化物の量がわかります。タンパク質が少なければ必ず炭水化物は多くなり、炭水化物が多ければタンパク質は少なくなってしまいます。

肉の量
自然界でオオカミは何を食べるでしょうか?答えは草食動物です。良質なフードに含まれる豊富な肉の量は、その草食動物を再現しています。犬は肉食動物ですので、肉原材料が豊富に含まれた食事が理想的です。一般的なメジャードッグフードでは無表記のものがほとんどですが、それらの肉原材料の含有パーセンテージはおおよそ25%~30%程度だと言われています。
たくさんの種類の肉を使っているか?
犬が野生の肉食動物だった頃、毎日同じ食事を食べていたわけではありません。
今日は鹿、次の日は山羊、その次の日は魚など、様々な獲物を捕獲し栄養を摂取してきました。たくさんの種類の獲物を捕獲することのメリットは、多種多様な獲物から摂取するタンパク質の種類が多くなることで、体の組織として合成していく効率が上がっていきます。
身の部分だけではなく、臓器、軟骨と元来野生の頃食べていた食材を全て使用しているフードは良質だと言えます。身の部分、臓器の部分、軟骨の部分はそれぞれ含まれている栄養価が違う事はご存知の通りですが、その点も踏まえ、肉原材料のバラエティが豊富なフードを選ぶ事が重要です。
新鮮な原材料を使っているか?
ドッグフード原材料の新鮮さは、補食したての動物を再現するという意味で非常に大切です。現在販売されているドッグフードの中にも「新鮮」という言葉を使っているフードは多くあります。しかし、何を基準に新鮮と言っているのかはメーカーによって異なります。

新鮮であることは、栄養価の損失をどれだけ少なくできているかという事と同じ意味合いを持ちます。加工の工程が少ないほど、原材料から栄養価を多く摂取できるという事にもつながります。
また、新鮮な原材料を使用していない場合は粒の形成のために水を加える必要が出てきます。これも、フードの栄養価を落とす要因となります。新鮮な原材料であれば、原材料の水分で粒の形成を行うことが可能です。

「冷蔵のみの保存なのか」「冷凍しているのか」「加工を加えているのか」

「新鮮」について正しく知ることも、フード選びにはとても重要です。

あまり知られていない輸入の関税と
ドッグフードの質問題
近年では、海外で生産されている良質なペットフードが手に入りやすくなりました。それらの輸入の際、基本的に税金はかかりません。ただし、タンパク質が35%以上の場合は課税されます。今市場にあるペットフードの多くは、タンパク質が35%未満のものがほとんどです。
肉食動物にとってたんぱく質が重要であることが分かっていても、コストの兼ね合いでタンパク質を35%以下に落としているとも取れます。それらのフードは、犬の健康よりも販売の利益を考えているようなフードである可能性があります。
原材料一覧を見て自分で判断しよう
ペット先進国の飼い主たちのように、原材料の一覧を見ることで飼い主自身がフードを選べるようになりましょう。
原材料は、多く含まれるものから順に記載されます。どのような原材料を多く使っているのか、犬に不要なものが含まれていないか等を確認し、原材料一覧の上位が動物性の原材料が占めているフードであれば動物性のたんぱく質が豊富に含まれている可能性が高いです。
逆に、穀類・野菜などが多くなっていれば、犬猫の栄養となりにくい植物性のたんぱく質・炭水化物が多くを占めているとも言えます。
原材料一覧に「犬にとって消化が困難なもの」「犬が必要としていないもの」が並んでいるフードではなく、肉原材料が豊富なフードを選ぶことが大切です。
添加物不使用という表記に騙されない
「人工添加物不使用」と書いてあるフードでも、栄養添加物が入っている場合がほとんどです。
ビタミンやミネラルなどが多く含まれていないかも、原材料一覧をみることで分かる部分です。
なぜこのような栄養添加物を足す必要があるのか?
  1. 肉が少なくて栄養が足りない
    使用している原材料が犬に必要なものではなく、それに伴って必要な栄養価も含まれてい
    ない場合がこれです。
  2. 処理の過程で栄養を損なっている
    調理方法・加工方法の差で、原材料の栄養価をどんどん奪ってしまう場合です。高温・高圧での調理や何度も加工を加えることで、犬に必要な栄養価を壊します。生産コスト・効率を優先的に考えた作られ方をしているフードを、大切な家族に食べさせる事をどう考えますか?
生産地・生産者が分かる安心
私たち人間の食事における原材料は、産地や生産者がきちんと明記され分かるようになっています。それらが分からない場合、不安に思う場合もあると思いますし、購入しない方もいるでしょう。犬の食事でも同じです。
産地や生産者がわからなければ、どんな原材料を使っているのかも分かりません。メーカーへ問い合わせても、答えてもらえない場合が多いのが現状です。大量生産・コストダウンのため
に、いったい何を使っているか分からない食事を大切な家族に食べさせる事は、病気や寿命の事を考えると非常に怖いものです。原材料や生産者を開示しているかどうかは、安心して犬に与えることのできる食事なのかを判断するポイントとなります。
肉原材料だとしてもこんな落とし穴が
人間用食材と記載がある場合でも、人間用に使用した残りの部分(骨・食用に向かない内臓など)を使用しているフードもあります。正確に、肉ひとつもどのような原材料を使用しているのかを確認することも大切です。不安な場合はメーカーに問い合わせを行いましょう。原材料についての詳細を教えてくれない、知らないメーカーもあります。
グレインフリー=NO炭水化物ではない
近年、グレインフリーのフードが増えています。
肉食動物である犬にとって、炭水化物源である穀類は不必要なものです。なので、グレインフリーであることは犬にとって当たり前に必要なことだと言えます。しかし、穀類以外にも炭水化物源があるという事をご存知でしょうか?イモ類やタピオカなど、多くの炭水化物を含みGI値も高い原材料はいくつもあります。グレインフリーを謳っているフードの中にも、そのような高GI炭水化物を多く含んでいるフードがたくさん出回っています。グレインフリーという言葉に惑わされることなく、原材料を見て炭水化物源の少ない食事を選びましょう。
パッケージの写真のイメージ操作
ドッグフードのパッケージに、人間が使用する食器などを使う事でまるで「人間が食べているものに限りなく近い」というイメージを醸し出しているものがあります。原材料を見てみましょう。何かおかしな点に気付きませんか?それを自身の知識で見極めるのが、飼い主の努めです。