人と動物の共通感染症とは
感染症とは
ある生物の生体内にウイルス、細菌、真菌、原生生物などの病原体が侵入し、そこに住み着いて安定した増殖を行うことを「感染」といいます。
「感染症」とは、体内に侵入した病原体の増殖によって引き起こされる病気のことで、感染症は、感染源、感染経路、感受性動物の三つの条件がそろった時に成立します。風邪を例にとると、患者又は病原体保有者が感染源であり、風邪の原因となるウイルスなどが咳などの飛沫によって、他者の体に侵入して感染する道のりが感染経路です。
人や動物がウイルスに対して感受性があり、病原体の毒性が強い場合や、人や動物の抵抗力が弱い場合には発症します。
逆に病原体の毒性が低く人に充分な抵抗力がある場合には感染しても発症しません。
人と動物の共通感染症とは
「人と動物の共通感染症」には、同義語として「人畜共通感染症」や、「人獣共通感染症」、「ズーノーシス」などの名称があります。
1958 年に開催された WHO(世界保健機関)と FAO(国連食糧農業機関)の合同専門家会議で、ズーノーシスは 人と人以外の脊椎動物の間で自然に移行する病気又は感染 と定義されています。
公衆衛生の立場からは、「動物由来感染症」と呼ばれていますが、動物愛護管理法では、動物から人への感染と同様、人から動物へ感染する疾病にも注意を払い、動物の健康と安全を確保すべきとの観点から、「人と動物の共通感染症」と表記することとしています。
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人と動物の共通感染症に関するガイドライン
出典・加工して作成:環境省