ストレス社会に生きる人の心と体を癒す
今や日本全国の3世帯に1世帯がペットと暮らしている時代です。中でも犬は、飼い主の心を癒す家族、仲間、友達。大きな存在です。そんな犬とともに暮らす幸せについて、考えてみましょう。
現代人の生活は、さまざまなストレスに満ちています。ところが犬を飼っている人たちの多くが、外でつらいことがあっても、帰宅して犬を抱いたり、なでたりしていると「気持ちが安らぐ」と言います。
また、夜遅く何時になっていても、飼い主の帰宅を喜んで迎えてくれるのが犬です。
犬は飼い主のストレスや孤独感を軽減し、心を癒してくれます。そして面倒を見なければならないこと、守ってあげるべき存在であることが、責任感や自信につながっていきう、時には新しい生きがいにもなるのです。
さらに最近、注目されているのが犬のセラピー効果です。ペットの犬にふれていると、血圧が下がり、心拍数が安定するというデータが数多く報告されています。
犬とともに暮らすことは、それだけで飼い主の心と体の健康に大いに役立っているのです。
ではなぜ、犬にはこうした癒しの能力があるのでしょうか。
犬は群れを作って暮らす動物です。そこには必ず仲間を統率するリーダーがいて、リーダーの心の動きが、群れ全体に共有されるといいます。人とともに暮らすようになった現代の犬たちにとって、群れの仲間は人間の家族。リーダーは飼い主です。飼い主の喜びが犬の喜びとなり、無条件に愛情を向けてくれる。他人と比べて不満を言うこともありません。そのことに、人は癒されると考えられています。
出典・加工して作成:環境省ホームページ「犬との幸せな暮らしハンドブック」
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2103/pdf/full.pdf